2017年11月28日火曜日

ヒト腸内常在菌叢における優勢種の多くが新規ポリアミン合成系及び新規ポリアミン輸送系を有している可能性があることを示した論文がThe International Journal of Biochemistry & Cell Biologyにアクセプトされました。

 研究員の杉山友太さんによる論文「Comprehensive analysis of polyamine transport and biosynthesis in the dominant human gut bacteria: Potential presence of novel polyamine metabolism and transport genes.」が学術雑誌The International Journal of Biochemistry & Cell Biologyにアクセプトされ(専門家による覆面審査の結果、掲載が許可されること)ました。

 この論文は、平成28年度修士課程卒業生の奈良さんが中心となって実験し、新潟大学の奥田修二郎先生のご協力を得て、研究員の杉山さんが執筆したものです。

 腸内細菌共生機構学講座では「宿主が産生し腸内細菌の生理機能に影響を与える化合物」および「腸内細菌が産生し宿主の生理機能に影響を与える化合物」について研究しています。(本講座では、このような化合物のことを「シンビオジェニック因子」と呼んでいます。)私たちはシンビオジェニック因子の一つとしてポリアミンに注目しています。
 今回の論文では、ヒト腸内常在菌叢における優勢種の多くが新規ポリアミン合成系及び新規ポリアミン輸送系を有している可能性があることを報告しました。


杉山さんの論文受理を祝して撮影した集合写真

 論文のアクセプト、おめでとうございます!

【平野】





2017年11月22日水曜日

2017年11月10日-11日 第10回北陸バイオシンポジウムに参加しました~2日目編~

 先週に引き続きまして2017年11月10日、11日に富山県で開催された第10回北陸バイオシンポジウムの様子をお伝えします。
 2日目(11月11日)は、7時に起床して朝食をいただき、前日ポスター発表を行った会場で口頭発表を聞きました。
 口頭発表の終了後にはポスター賞の発表が行われました。ポスター賞には全56演題の中から、会場の参加者の投票によって、3件の最優秀賞と6件の優秀賞が選ばれました(最優秀賞は1件のみに与えられる予定でしたが、得票数が同数だったため3件に与えられたそうです。))。腸内細菌共生機構学からは研究員の杉山さんが最優秀賞を、私は優秀賞を受賞することができました。修士卒業生である奈良さんが第8回第9回の北陸バイオシンポジウムの2年連続でポスター最優秀賞を受賞しており、腸内細菌共生機構学としてその記録を引き継ぐことができてとてもうれしいです。

浅野先生から最優秀賞の賞状を受け取る杉山さん


浅野先生から優秀賞の賞状を受け取る私

 帰りには皆で栗原先生おすすめのインド・パキスタン料理店「ホット・スプーン」でお昼を食べました。私は本格的なインドカレーを食べるのが初めてだったので、こんなにスパイスが効いていておいしいものなのかと感動しました。ちなみに栗原先生は2カ月に一回くらいの頻度で車で1時間30分かけてこのお店に家族で食べに来られることもあるそうです。


インドカレー店「ホット・スプーン」のベジタブルカレー



 来年は第11回北陸バイオシンポジウムを石川県の山中温泉で石川県主催で開催します。もちろん今年このブログを担当している私たち3人(太田・平野・前田)もお手伝いとして参加する予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。


第11回の北陸バイオシンポジウムの案内を行う栗原先生


【前田】

2017年11月14日火曜日

2017年11月10日-11日 第10回北陸合同バイオシンポジウムに参加しました。~1日目編~

 2017年11月10日、11日に富山県で第10回北陸合同バイオシンポジウム(以下シンポジウム)が開催されました。このシンポジウムは北陸のバイオに関する研究者が集い、ざっくばらんに語り合う会として毎年北陸三県が持ち回りで開催しています。今回、腸内細菌共生機構学講座からは阪中先生が口頭発表を行い、他の参加者全員(栗原先生、杉山さん、太田、平野さん、前田さん、藤澤さん)はポスター発表を行いました。

 1日目(11月10日)は、初めは富山県立大学で口頭発表が行われ、夕方からは会場をいこいの村 磯波風(いそっぷ)に移し、ポスター発表等を行いました。富山県立大学は石川県立大学よりも多くの学科が設置されているため敷地が想像よりも広く、大学に到着した私たちは会場で少し迷ってしまいました。

富山県立大学のキャンパスの様子と共生研グループ


 富山県立大学での口頭発表は大講義室で行われ、広い会場で様々な研究についてディスカッションが行われました。口頭発表後は会場を移し、夕食を頂きました。

いこいの村 磯波風での夕食


夕食後はポスターブリーフィングが行われ、一人1分間でポスター発表の内容の紹介を行いました。ポスターブリーフィングは北陸バイオシンポジウムでは初めての試みで、全員のポスター発表の内容を知ることができました。本番のポスター発表では、専門外の先生方や学生に自分の研究を伝えることが非常に難しく感じ、同時に自分の勉強不足を痛感しました。前田君と藤澤君は途切れることなく参加者の方々にポスターの説明をしていました。その時を振り返った前田君は「発表は楽しく、自分の研究に興味を持って頂ける参加者が多くて嬉しかった」と言っていました。
 ポスター発表の後は総合討論会を称した飲み会が行われ、美味しい日本酒やビールを飲みながらディスカッションが行われました。毎年恒例の日本酒対決も行われ、今年は北陸三県に加えて新潟と東京の日本酒も登場し、更なる盛り上がりを見せました。私は日付が変わる頃に部屋に戻りましたが、前田君によると飲み会は深夜3時頃まで続いたそうです。
二日目編は来週に続きます!

【太田】

2017年11月7日火曜日

第10回北陸合同シンポジウムに向けて準備を行っています。

 第10回北陸合同シンポジウムに向けて準備を行っています。
 このシンポジウムは、第8回は山中温泉(石川県)、第9回はあわら温泉(福井県)と、毎年場所を変えながら北陸地方で開催されている泊まり込みの研究集会です。
 第10回目となる今年のシンポジウムは、11月10日と11月11日の2日間にかけて富山県立大学と、富山市婦中町の「いこいの村 磯波風」で開催される予定です。

 北陸合同バイオシンポジウムでは、討論主題を「生物資源の利活用および医農薬に関する基礎および応用研究で、最新の内容を含むもの。」として、研究の口頭発表やポスター発表が行われます。

 腸内細菌共生機構学講座のメンバーも、発表に向けて着々と準備を進めています。

印刷中の平野のポスター

ポスターの構成を練る前田さん


 私は、久々の学外での発表なので、普段なかなか会うことの出来ない参加者の方々と、ぜひとも研究に関するディスカッションが出来たら良いなと思っています。

【平野】